国際NGO「コンサベーション・インターナショナル(CI、本部・米国)」のサンジャヤンCEO(最高経営責任者)が11日、朝日新聞のインタビューに応じた。CIは、100以上の国や地域で自然保護や気候変動対策に取り組んできた。環境政策へ逆風も吹く中、科学を踏まえた活動の重要性や今年ブラジルである国連気候変動会議(COP30)への期待などを語った。
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――米トランプ現政権は気候変動対策の国際ルール「パリ協定」からの離脱を表明している。企業や他国への影響は。
最初のトランプ政権では、ほとんどの企業や政府は「これは異常事態だ。4年待てば大丈夫だ」と言っていた。しかし、今回の選挙では多くの米国民がトランプ氏に賛同していると証明された。あと4年待てば元に戻るというものでもないことをよく考える必要がある。
しかし、政治的な意思がどうであるかは問題ではなく、科学的には問題は明らかだ。気候変動の影響と自然の喪失、それが私たちの生活に与える影響は重大かつ深刻で、私たちはそれに立ち向かい、解決策を見いださなければならない。
世界的には、状況は変化しており、石炭を採掘し、製油所を建設するのはとても大変だ。グローバルサウスなどでは今、グリーンテクノロジーこそが非常に競争力を持っていると思う。米国がパリ協定から離脱し、グリーン技術や再生可能エネルギーへの資金援助を放棄すれば、経済的な競争力を損なうことになる。
人工衛星、DNA・・・科学の重要性
――CIは科学者チームを持つNGOとして、科学を重視した活動を続けている。
科学は私たちが世界を理解す…